花子さんは、できないことが多くなってきたけど、
できることも、たくさんある。

 

 

 

花子さんは、ヤクルトが好きだ。
二人で買い物に行くと、
いつも、カゴの中に入れる。

 

    他に、ポッキー、あずきバーは定番。

 

自分から飲むことはないんで、
僕が冷蔵庫を開けて、声をかける。

 

ヤクルトがあるよ。
飲む?

 

うん。

 

はいよ。

 

と言って、投げる。
3~4メートル先にいる花子さんは、
上手にキャッチする。

 

これって、難しいことだ。
投げられた物は、放物線を描いて、
手元に届く。
品物をしっかり見ることと、
頭の中で、どこに落ちるか、計算する必要がある。

 

以前、認知症の長谷川式検査で、
長方形の立体図を描けなかった。
立体を、認識することができなかった。

 

捕るの上手だな。

 

簡単。

 

じゃあ、開けてやるよ。

 

そう言って、花子さんのところへ行き、
アルミで覆われている蓋を取る。

 

はいよ。

 

ありがと。 

 

蓋を取ることは出来ないので、
僕が開けて、手渡す。

 

どうせ蓋を開けるんだから、
投げないで、持って行って渡せばいいんだけど、
キャッチを見たいんで、
毎回、投げている。

 

 

 

 

他にも、できること。

 

花子さんは、利き水ができる。
水の、美味しい、まずいが分かる。

 

ここいら辺のスーパーでは、
専用ボトルを持っていけば、
蒸留水、アルカリイオン水を、ただで汲ませてくれる。

 

冷蔵庫に入っている飲み水は、
もっぱらこの水だ。
無味無臭で、すっきりして、美味しい。

 

でも、買い物に行かない日もあるんで、
水を切らすことがある。
そんな時は、水道水。

 

冷たければ、あまり違いはないんだけど、
花子さんは、分かるんだな~

 

朝夕の薬を飲むとき、
コップに水を入れて、一緒に手渡す。
飲ませると、

 

あ~~、水が美味しい。

 

と言う時と、

 

まずい。

 

と言う時がある。
ちゃんと、分かってる。

 

25年前、花子さんが出産後、
茨城のお母さんが、
手伝いで、泊り込みをしてくれた。

 

その頃、茨城では、美味しい井戸水。
こっちで水道水を飲んだら、
臭いと言って、飲めなかった。

 

そのうち、お茶、味噌汁も飲めなくなり、
具合が悪くなって、帰ってしまった。
当時、ペットボトルの水なんて売ってなかった。

 

花子さんの味覚は、母親譲りか。

 

 

 

花子さんは、僕の作る物は、
何でも、

 

美味しい。

 

と言って、食べてくれる。
ちょっと、甘さや、塩が足りなくても、
食べてくれる。

 

褒められるとその気になってしまう。

 

ありがたい。

 

 

 

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