花子さんの、緩やかな下降は、続いている。

 

衣服の着脱、
車の乗り降り、等々を見ると、
進行を感じることが多い。

 

どこにいればいいの

 

は、相変わらずだ。

 

でも、気がついたことがある。

 

どこにいればいいの。

 

ここは、花子の、うちなんだから、
どこに居てもいいよ。

 

テレビを見ててもいいし、
ベッドに座ってれば。
ランと、遊んでなよ。

 

わかんない。

 

これが、いつもの繰り返しだ。 

 

   1分ごとに繰り返される問いかけには、
   丁寧に答えている。

 

   花子さんにとっては、
   始めての質問だし、
   不安な気持ちを解消させるには、
   優しく答える必要がある。

 

何度も繰り返しているうちに、

 

わかんない。

 

が、

 

わかんなくなっちゃう。

 

に変わった。

 

そうか。
花子さんは、家の中でも、迷ってしまうんだ。
数箇所の場所を、言うのじゃなく、
一箇所を、
決めてあげなければ、いけないんだ。

 

   最近、一人ではテレビを全く見ない。
   二人でも、歌番組と、
   「志村けんの、ばか殿様」、「ドリフ」、等
   分かりやすい、バラエティーくらい。

 

落ち着けるのは、ベッド。
座ることも、寝ることもできる。

 

   ここんとこのこだわりは、
   ランを自分のベッドに寝かせ、
   丁寧に、枕を入れて、毛布を掛けること。

 

どこにいればいいの。

 

ほら、こっちに来てみな。
ここのベッドに座って、
ランと遊んでな。

 

うん。

 

自分の場所を見つけられたように、
ベッドに座る。

 

 

 

 

それから、もう一つ。

 

どこにいればいいの。

 

ここに居な。

 

誰か来るんでしょ。

 

誰も来ないよ。
安心して、ここに居ればいいよ。

 

誰かが、来るかもしれないという、
不安があったんだ。
いつも、ベッドの部屋に居させると、
ドアを閉めてしまう。

 

   ランはトイレでオシッコをする。
   他のところでは、我慢する。
   2階に様子を見に行って、
   ドアを開けると、
   ランが出て来て、トイレに向かい、
   すぐにオシッコ。

 

ドアを閉めちゃうと、ランがトイレに行けないから、
開けときな。

 

いつも言っているが、
閉めたまま。

 

花子さんは、誰かが来るといけないので、
テレビのある居間にはいずに、
寝室に入って、閉じこもってたんだ。

 

今年に入って、一度だけ人が来たことがある。
今、介護サービスを使って、家の改修をしようとしている。
階段に手すりをつけるので、
1月12日に業者が、寸法を計りに来た。 

 

     この話しは、また今度。
     お袋も、ようやく介護認定を受けて、
     一階と一緒に、改修です。

 

その時、花子さんには前もって知らせていなかったので、
突然と、思ったろう。

 

5分前、一日前の記憶はすぐに忘れるが、
一ヶ月前でも、
悪い印象の記憶は、いつまでも残る。
そのことが、トラウマになっている。

 

花子さんとの会話は、いつも同じことの繰り返し。
   ( 苦痛では、ないです。むしろ、楽しい )

 

でも、そこから、思いがけない言葉が出てくる。
それを、聞き逃さず、

 

深読みすることが、大事だな~。

 

 

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