親父の打撲は、一向によくならず、
寝たままの生活が、続いている。 
 
寝返りを打ったり、
体を起こす時に
激しい痛みが出る。
一度立ってしまえば
歩けるんだが。
 
お袋への負担が大きい。
昼間は、僕が介護できるが、
夜中、朝方は、お袋に任せるしかない。
 
早朝、お袋から、
2階へ、内線電話が掛かることもある。
  
  
お父さんが、朝ごはんを食べるんだけど、
どうしても、体を起こすことができないの。
悪いんだけど、起こしてくれない。
 

 
1階に降りると、機嫌の悪い顔をして、
横たわった親父と、
泣いている、お袋がいる。
 
怪我の当初は、寝ている親父に、
お袋が、スプーンで食べさせていたが、
今は、上体を起こし、
座椅子に座って、自分で食べている。
 
お袋が、持ち上げて、座椅子まで運ぶのは、
とても無理だ。
 
自分の身を、支えることも出来ないんで、
室内では、はいずったまま移動している。
手足に、力が入る分けない。
 
 
 
僕が、親父の後ろに回り、
両腕を抱え、椅子まで運ぶ。
 
親父は、苦痛の表情。
 
  
 
でも、毎回思うんだが、
あまりにも、軽くなった親父に
戸惑う。
 
あんなに、威厳があり、
一家の大黒柱として、支えてきた親父の、
身の軽さ。
 
腕を回しても、あまる。
痩せた状態を見て、
今までのこと、
そして、これからのことが、
頭の中を、駆け巡る。
 
 
 
今、お袋に介護をさせるのは、
とても、無理だ。
このままでは、共倒れになる。
 
何とかしなければいけないと思い、
16日(金) 仕事で、一日外回りだったが、
途中から、ケアマネージャーに、電話を入れた。
 
これまでの状況を説明する。
話を聞いて、ケアマネージャーより、
 
ショートステイはどうでしょう。
お母様のご負担が、少なくなるまで、
ショートステイで、見てもらえることも
出来ますよ。

 
今の父は、自立が難しいですが、
それでも、大丈夫ですか。

 
施設には、看護師もいますので、
大丈夫ですよ。
空いているところがあるか、
調べてみましょうか。
 
お願いします。
 
 
すぐに返事が来た。
 
今、お父様が通ってるデイケアのところは、
来週まで、一杯でした。
別のところで、すぐ近くに、
明日から、入れるところがありました。
  
  ( 書きそびれたが、今、親父は、週に1回
    リハビリを兼ねた、デイケアに通い始めた。
    実は、これも、大変だったんです。  )

 
父に、すぐ話してみます。
 
 

 
お袋に、電話をする。
詳しく説明し、
親父に、聞いてもらった。
 
お袋から、電話があった。
 
お父さんに話したら、全然行く気がないよ。
もう治ったって言って、起き始めた。
仕方がないから、私が見るからいいよ。
 
お袋に話をさせたのが、失敗だったかな。
親父は、お袋だと、どうしても反発する。
僕が説明すれば、よかったけど、
仕事途中で、帰ることが出来ない。
 
間に連休が入り、
すぐに手配する必要があったので、
仕方なかった。
 
親父が、一度、
 
嫌だ
 
と言ったら、
もう、変えることはない。
ケアマネージャーに電話をして、
お断りをした。
 
 
 
翌日、17日(土)
一階に降りると、親父はまだ寝ていた。
昨日の夜から、また痛みが出たとのこと。
 
お袋は、力が抜け
座り込んでいる。
 
こうなったら、入院をしてもらうしかない。
 
初診の救命救急は、大学病院だった。
 
前回、頭蓋骨陥没骨折のときも、同じ大学病院。
そこから、 経過観察になって、T病院へ転院した。
再起不能といわれた怪我だったが、
T病院に転院してから、
奇跡の回復を、成し遂げた。
 
T病院へ、連れて行くことにする。
入院のことは、話さない。
 
 
痛みが一向に良くならないから、
別の病院で、診てもらったら。
前に、お世話になった、
T病院へ行ってみようよ。
 
どこへ行ったって、同じだ。
 
これだけ長引くのは、おかしいよ。
別の病院で、原因がわかるかもしれないよ。
今日は、土曜なので、
午前中だけだから、早く行こう。

 
なかば、強引に連れて行く。
 
 
 
診察が始まった。
 
親父は、車椅子に乗ったまま、
診察を、受ける。
 
説明は、すべて僕が行う。
 
現在の、怪我の状況。
前回の怪我で、これまで介護認定を
されていなかったが、
始めての認定で、要介護3になったこと。
  
父を介護するのが、母で、
母も、これまで要支援2だったのが、
介護2になったこと。
 
2世帯住宅で、同居している私の妻が、
若年認知症で、要介護4のこと。
 
現在の状況では、寝たままの父を
看病するのが、とても難しい。
 
起き上がることが出来て、
一人でトイレに、行けるようになるまで、
入院させてほしいこと。

 
これらのことを、話した。
 
Dr.
 
老々介護の状態ですね。
厳しい状況は、良く分かりました。
打撲ですので、日がたてば良くなります。
一週間をめどに、入院にしましょう。

 
 
 
ほっとした。
 
親父と、お袋には言わず、
すべて僕一人で決めた。
 
言えば、親父は必ず、家が良い、
入院など、する必要がないと、言う。
お袋も、自分を犠牲にして、親父を見る。
 
病院へ任せたほうが良い。
 
 
 
親父は、突然の入院になり、混乱していた。
機嫌も、悪くなる。
 
僕の、説得。
 
今、打ったところが痛くて、
起き上がることも、出来ないんで、
まず第一に、これを治さないと。
 
起きて、歩けるようになれば、
仕事も出来るし、外にも出かけられる。
 
今のように、寝てばかりじゃ、
どんどん筋肉も落ちて、歩けなくなるよ。
 
お父さんの体も大事だし、
お母さんも、お父さんの世話をする体力がないんで、
大変だよ。
お父さんは、知らないかもしれないけど、
体調が悪くなり、毎日、一人で泣いてるよ。
 
少し、休ませてあげたほうがいい。
 
入院できることだし、しっかりと治した方がいいよ。 

 
 
何とか、納得してくれた。
 
 
入院まで結び付けられて、
本当に良かった。

 

 
  
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