13日花子さんの実家、
茨城へ日帰りで行ってきた。
 
本当は、14日(土)か、15日(日)に
行きたかったんだけど、
僕の車には、ETCが付いていない。
高速料金が、1,000円にならないのに、
大渋滞の中、走りたくない。
お盆で、お墓までお迎えがまだだけど、
早めの、帰省。 
 
午前中は病院だったんで、
11時半の出発だったが、
行きも、帰りも、
首都高速、常磐高速の渋滞は、ゼロ。
びっくりするぐらい、すいていた。
 
 
朝、
 
今日は、午前中病院だけど、
終わったら、家へ帰ろうか。
 
ほんと!
いく!

 
最近は、毎日のように、家に帰ると言っている。
今の住まいは、他人の家で、
茨城の実家が、自分の家と思っている。
その家は、歩ってすぐのところにある。
 
花子さんにとって、家の記憶は、
40年前に、戻っている。
 
家に帰るのを、喜んでいた。
でも、数分経つと、
 
どこへいくの?
 
が、何度も始まる。
その度に、初めてのように、
 
じゃあ、家に帰ろうか。
 
ほんと!
いく!

 
と、喜ぶ。
何度でも喜ばすことが出来るので、
ありがたい。
 
 
 
 
花子さんのご両親は、すでに他界している。
今は、兄さんたちが住んでいる。
 
花子さんは、4人兄弟。
上3人が男で、末っ子の一人娘。
帰ると、皆が歓迎してくれる。
 
 
 
茨城の空気が良いのか、
花子さんは、いっぺんに元気になった。
 
皆と話しても、ちゃんと
言葉のキャッチボールが出来ている。
相づちも上手だ。
 
誰も、重度の認知症とは、
思わない。
 
次男の家では、
お刺身と、手料理を出してくれた。
 
取り分けはやってあげるが、
目の前の物を、一人で食べれた。
せんべいも箸で食べ、
写真の料理を、一生懸命つまもうとしたのは、ご愛嬌。
 
長男、次男の家を回ったが、
花子さんの限度は、それぞれ、1時間。
約1時間はニコニコしているが、
それを過ぎると、
大きな声で、
 
まだ、かえらないの?
 
と言い出す。
表情が、急に変わり始める。
 
周りの人はびっくりするが、
笑って、ごまかす。
 
家を出る時、花子さんを
先に、車に乗せる。
挨拶をする振りをして、
兄弟達のところへ行き、
手短に、現在の状況を話す。
 
皆、深刻な顔になってしまった。
 
帰り際、
お墓に寄り、お線香をあげてきた。
ご先祖に、花子さんのことを
よーーく、頼んできた。
 
 
 
 
 
 
常磐自動車道を走っていたら、
花子さん、急に、
 
きもちわるい。
 
と言い出した。
 
安全帯に車を止め、
座席を倒し、寝させた。
様子を見たが、緊急ではない感じ。
また、車を走らせた。
 
きもちわるい。
 
が続き、そのうち、泣き出してしまった。
声を上げ、苦しそうに、大声で泣く。
励ましながら、走っていたら、落ち着いてきて、
寝てしまった。
 
 
 
家に着く、
忘れたはずの、
 
いやだ。
はいらない。

 
が始まった。
玄関から入ろうとしない。
しばらく話していたが、
10時を過ぎていたので、
両腕を抱え、無理やり中に入れた。
 
あたりには、花子さんの絶叫が響き渡る。
 
 
 
 
車の中で、泣き出してしまったこと。
そして、家に入りたがらないこと。
この二つは、なんだろう。
 
やはり、実家に帰って、
安らぎがあり、
戻った不安から、
意識せずに出た、表現か。
 
でも、常磐自動車道に乗ったときは、
実家に帰ったのは、忘れていた。
 
家に帰ったという、現象は忘れても、
家に帰った懐かしさという、印象は、
心の中に残っているんだろう。

 

 
 
 
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