明日、8月1日。
 
 
親父が、入院をする。

花子さんと同じ病院。
認知症専門病院だ。
 
 
 
6月26日の初診、
7月10日の再診、
7月17日の再々診。

 
この1ヶ月、本当に悩んだ。



症状が変化する中、
状況も、めまぐるしく変わり、
在宅か、入院か迷い続けた。



何を一番大事にするか。 



そして、昨日、入院 することを決断し、
病院に伝え、
親父に、説明をした。





親父への診断は、
脳血管性認知症だ。

2年前に、駅のホームから転落して、
脳挫傷を患ってからの、認知症と思っていたが、
MRIの画像から、小さい脳こうそくの跡が、
何箇所も見つかった。

すでに、10年位前から
症状があったそうだ。
2年前の事故から、急速に進行した。
 

脳血管性認知症の特徴は、
「まだら認知症」で、
できることと、できないことがはっきりしている。
記憶力は低下してるが、
理解力、判断力、人格は
しっかりと保たれることがある。

親父の現在の症状が、そのまま当てはまる。

記憶力、理解力、判断力は落ちているが、
人格、理性、気位は、しっかり持っている。

威厳をもった親父は健在で、
入院に結びつけて良いものか、
悩むことが多かった。




Dr.は、初診の時から、
1か月の検査入院を勧めてくれていた。

診察室では、Dr.から、

体の調子はどうですか?
何か困ったことはありませんか?

という質問に対して、

戦争で、シベリアに抑留されたこと、
昔の政治家のことなどを話して、
全く、会話ができていなかった。

Dr.は、
入院して、普段の生活を見たいという。

もう一つ入院を勧める理由は、
介護をしているお袋が、
84歳で、老老介護、認認介護。

僕が、3人を介護しているということを
重く見てくれている。

そっちの方が、大きいのかな。



だが、診察時、
入院のことまでは考えていなかった。

週に2回行っているデイケアを、
月曜から土曜の6回にして、
昼間は外、
夜を家にすれば、
お袋の負担も少なくなり、
生活のリズムもできて、
夜間、寝ることができるだろうと、思っていた。



そして、入院させることで、一番悩んだのは、


1か月の検査入院と言うことだが、
おそらく、入院すると、
もう、家には戻れないということだ。

94歳の高齢の親父が入院すると、
落ちるスピードが、急激に早くなると思う。

入院すれば、今の歩行困難さから、
車椅子になるだろう。
しかも、安全ベルト付き。

環境変化と、単調な生活に、
認知症と、老化が、進むと思う。

そこから、在宅へ戻ることは、
非常に難しい。

人生の最終段階に入った親父を、
入院(から、施設入所へ)と決めてよいのだろうか。

何よりも大事にしたい、
親父の尊厳を守らなくて、良いのか。

毎晩、酒を飲みながら、そのことばかり考えていた。




入院を決断させる事件が起きた。

僕は、夕方6時、
いつものように、花子さんの食事介助に、
病院へ行っていた。

携帯が鳴った。
お袋からだ。

部屋を見たら、お父さんがいなくなって、
玄関が開いていた。
杖も持たないで、出て行ったみたい。

今、病院なので、
これから帰るから、待っていて。

食事だけ終わらせ、
あとは看護師さんに任せて、
すぐに家に帰った。

30分後ぐらいだろうか。

玄関を開けたら、
お袋は座り込んで、
親父は廊下で、大の字になっていた。

どうした!

2人とも声が出ない。



我が家は、坂の途中にある。
坂を下ると、T字路になり、
左に行くと、公園。
その先に、豆腐屋さんがある。

そこまでは、300mくらいか。
豆腐屋さんの前で、親父が座り込んでいたらしい。

公園で孫と遊んでいた、町内会の人が、
たまたま親父を見つけた。

ポケットを見たら、親父の名刺があり、
奥様が、家まで走ってくれた。

親父だというのを確認して、
また戻る。

お袋は、家で待っていればいいものを、
一緒になって、追っかけた。
歩けないのに、心配から、
力が出たんだろう。

親父は座り込んでいるので、
ご主人が、親父をおぶって、
家まで運んでくれた。

そのご主人は、僕も良く知っている。
65歳の方だ。

親父を運んだあと、
坂の下で、動けなくなったお袋もおぶって、
家まで連れてきてくれた。



なんということだ!!



親父に話を聞いたら、
ロシアに行こうと思ったらしい。
猛暑の中、ワイシャツを4枚重ね着していた。

豆腐屋さんの先に、酒屋さんがあるので、
多分そこに行こうとしたのだろう。

お袋は、デイサービスでは、車椅子なのに、
親父を迎えに、走り出した。



このままでは、みんなが駄目になる。
入院を決めた。


昨日、親父に、入院のことを話した。
3/4は、本当のこと。
でも、1/4は、嘘。

親父をだまして、連れて行く。
だが、必要な嘘だ。


さて。
どうなるか・・・・

   
ブログランキングに参加しています。

応援クリック、お願いします。

    ↓
banner_03.gif