昨日、晩飯を食いながら、一杯やっていた。

携帯がなった。
家族会の世話人の方からだ。

急な話ですが・・・・
Tさんが亡くなったそうです。
今、連絡があって、
今日、お通夜が行われたそうです。
 
エッ!!
ほんとうですか!!
 
話を伺っているうちに、
涙が出てきた。
 
電話を切るときは、
うわずってしまい、
声にならず、
嗚咽でしかなかった。
 
 
 
そりゃないよ
だめだよ、そんなことがおきちゃ
あまりにも、ひどすぎる・・・


 
涙が止まらない。
 
 
 
亡くなったTさんは、
僕にとって、
介護の師匠であり、先輩であり、戦友だった。
 
 
 
僕が、「若年期認知症家族会」に初めて行った4年前、
Tさんは、奥様を連れて参加していた。
 
当時、奥様は59歳だった。
明るく、ニコニコしていたが、
言葉を出すことはできず、
いつも、Tさんが、手をつないでいた。
 
Tさんは64歳で、デイサービスを使い、
上手に、息抜きをしていた。
 
切羽詰まっていた僕を見て、
たくさんのアドバイスをしていただいた。
 
飄々とした感じのTさんからは、
肩肘を張らない、介護を教えてもらった。
 
男性介護者が少なかったので、
家族会では、いつも一緒に過ごさせていただいた。


月2回散策をする、つれあいとの家族会
「木曜会」を勧めていただいたのも、 Tさんだ。
Tさんは、
 
この会は、本人のための会だけど、
僕の息抜きになるんで、
必ず参加しているんだ。
 
仕事が忙しかった僕は、
羨ましいなと思いながら、参加できなかったが、
思い切って、休みを取り、
参加してみた。
 
Tさんの言うとおり、
介護者たちが、
お互いの、状況の話し、
介護の仕方などを情報交換し、
得るものがたくさんある。
 
夫婦で外に出るのは、難しいこともあるが、
この会は、ベテランサポーターもついて、
家族同士がいたわりあうので、
安心して、本人を任せられる。
 
自分たちの行動範囲、
今まで持っていた興味と、
全く違う遊びが提案されるので、
毎回、新たな発見がある。
 
いつも疲れている介護家族にとっては、
癒しの場になっている。
 
それからは、毎月2回の木曜日は、
仕事を休みにして、参加していた。
その分、日曜に仕事をすれば、良い。
 
Tさんは、木曜会で会うたびに、
 
ちゃんと仕事をしてる?
あなたが仕事が出来てるか、心配でしょうがない。
 
と、笑ってくれる。
 

 
Tさんの奥様は、
花子さんより、少し、先を歩いていた。
 
今年1月、
特養(特別養護老人ホーム)が決まり、
入所した。
 
その特養は、Tさんの家から歩いて5分のところ。
毎日、散歩がてら行けるようにと、そこにきめた。
 
奥様は、周りの人とトラブルを起こすことなく、
穏やかに、過ごしていた。
 


2月の家族会の後、
Tさんと、初めて飲みに行った。
 
外へ飲みに行くのは、
数年ぶりだよ。
これからは、ちょくちょく行こう。
 
楽しそうに話していたのが、忘れられない。
その後、2回ほど行ったか。
 
 
 
4月、家族会の人から電話があった。
 
Tさんが入院したそうです。
今日の朝、急に字が書けなくなったので、
念のために、病院へ行ったら、
そのまま、入院になったそうです。
 
手術が終わって、少し落ち着いた頃、
お見舞いに行った。
 
話が少し不自由だが、
意識はしっかりしていて、
元気だった。
 
明るい顔を見て、安心した。
 
参ったよ。
急に頭が痛くなって、
病院へ来たら、入院になってしまった。
 
原因が、よくわからないみたいなんだよ。
 
あなたも、気をつけなさいよ。
何が起こるかわからないよ。
 
お見舞いの品など気にせずに、
顔を見たいから、また来てよ。
 

 
帰り道、

奥様が、施設に入所していて良かった。
もし在宅のままだったら、
病院へ行くのが、何日か遅れただろうし、
突然の入院なので、家で独りにさせることになっていた。
 
奥様が入所されたことで、
介護疲れが、一気に出たのかな。
 
そんなことを考えていた。
 
 
一時退院の時は、奥様の施設に、
ショートステイで、入ったらしい。
 
そして、また入院。
その病院は、救急病院なので、
1ヶ月以上入院できないため、
短期、入退院なのかと思っていた。
 
再度退院して、娘さんのところに帰った。
 
 
もう落ち着いた頃かと思ったら、
再々入院との知らせがあり、
家族会の人がお見舞いに行ったら、
あまりの変わりように、
驚いたと、メールがあった。

メールの最後は、こう書かれていた。 

 だ、2~3ヵ月しか経っていないのにあまりの変わり様に
 本当にショックを受けました。
  
 いろいろな意味で介護は心身共に疲弊するのだといました。

 
 まだまだ暑い日が続きます。どうかお身体ご自愛下さい!  

僕達へ警鐘を鳴らしてくれた。



お見舞いに行こうと思った矢先に、
お通夜の連絡だ。
 
 
 
こんなにむごく、残酷なことがあっても、
よいのか。
 
辛く、辛く、
悲しさで一杯だ。
 
 
 
 
今日、葬儀へ行ってきた。
 
無宗教葬だそうだ。
 
花輪、祭壇の周りには名札の入った供花はない。
戒名も書かれていなく、本名の位牌があった。
 
読経、歌はなく、
音楽が流れる中、
御焼香をして、Tさんのお顔を見ながら、
手を合わせる。
 
親族からの御挨拶もなかった。
皆で、棺を囲んで、お別れをした。
 
本人の希望だったらしい。
遺影は、いつもの
いたずらっぽい笑顔をしていた。
 
最後の最後まで、Tさんらしかった。
 
 
 
御冥福を心よりお祈りいたします。
ありがとうございました。




   
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