花子さんの車椅子は、まだ続いている。
お茶のトロミもそのままだ。
 
最近は、僕が病院へ行っても、
満面の笑みで迎えてくれることが、少なくなった。
下を向いているんで、視線の先に顔を持っていき、
呼びかけても、あまりわからない様子。
 
でも、晩御飯を食べさせ、帰るまでには、
なんとか笑顔を取り戻し、
「おとうさん」を思い出させている。
 

僕がいる間は車椅子から降りて、
病棟内の散歩。

よちよち歩きは変わらず、
5~10分で疲れてしまい、
あとは、椅子に座って談笑。
 
花子さんは、うなずきだけだが、
反応してくれるから、それで十分。

この状態を乗り切り、
なんとか歩けるまで回復させ、
また、楽しみの散歩に出かけるんだ!
 
 
 
7月も今日で終わりか。
今月は、忙しかったな~
 
前号になってしまったが、
7月5日に発売された「婦人公論」の、
『若年性認知症に負けない』という特集で、
僕と花子さんが取り上げられた。
 
テレもあり、ここでは紹介できなかったが、
親戚には、本を送った。
 
花子さんのお兄さんから、すぐ電話をもらう。
やっぱりショックもあるだろう。
 
年内、できればお盆になんとか連れて行って、
安心させてあげたいな。
 
 
 
講演好きの僕は、今月は4回出かけた。
 
7月7日は、横浜上大岡で、
『認知症の人の生活の充実と必要なサポート』
 講師 若年認知症社会参加支援センター
     ジョイント所長 比留間ちづ子先生

いつもながらの、元気いっぱいの比留間先生のお話を聞くと
本当に勇気つけられる。
若年認知症になっても、適切な支援を受けることで、
働くこともでき、ボランティアも行える。

認知症の人にとって、生きがいは大変大事なこと。
たくさんの可能性を伺うことができた。


7月19日は、鎌倉で、
『認知症を支える医療』
  講師 都立松沢病院院長
     斎藤正彦先生

僕が、日本一の認知症専門病院と思っているのが、
和光病院だ。
そこの、前院長。
テレビでもおなじみの先生だ。

僕の認知症病院判断基準は、
拘束をするかどうかで決めている。

和光病院は、拘束をしない。
ブログ友達の、かめこさんのお話しだと、
器具すらも置いていない。
でも、医師、看護師と、お見舞いに来る家族に見守られながら
皆さん穏やかに過ごしている。

その和光病院から、松沢病院へ移られた。
今、改革の途中だ。
でも、確実に成果をあげられている。

パワーポイントを使って話されたこと一つ一つが、
目からうろこだ。
僕自身の介護も考えることができた。


7月20日は、花子さんが入院している病院で、
認知症家族講座
『在宅生活に支障をきたす認知症の症状と対応』
病棟看護科長

和光病院が1位なら、僕にとっては2位にランクされる病院。
認知症の介護に困っている方たちが参加して、
看護師さんが、具体的に説明してくれた。
ご自分の母親を介護した経験から、
病院側としてではなく、介護家族として話してくれたので
とても分かりやすかった。


7月21日は、埼玉県朝霞市で
『認知症終末期を考えるフォーラム 2013』

箕岡真子先生の基調講演の後に、
介護家族を交えて、パネルディスカッション。

花子さんは認知症と診断されて、8年になる。
介護家族としては、ターミナルケアのことも
考えなくてはならない。

箕岡先生のお話は、僕にとって衝撃的だった。
キーパーソンとして最後の判断はどう考えるべきか。
「年齢による差別」 「認知症が原因の差別」は
あってはならない。
家族の考えではなく、本人だったらどうするかを中心に、
考えなくてはならない。


7月28日は、新宿で、
若年認知症家族会 「彩星の会」例会で、
『私たちが使える制度』
介護家族による、制度と申請のコツ、体験談

これがあって、今月はめちゃくちゃ忙しかった。
なんたって、話したのは、僕だから。
僕は利用できる制度はすべて使っている。
鬱病の時から含めると、16年になる。

これだけ介護にたずさわっていると、
たくさんの経験をしている。

でも、話をするとなると大変。
へんな真面目さが出て、資料を集め、まとめ、
原稿作り。
分刻みのタイムスケジュールを作って挑んだ。

大変だったけど、すごく勉強になった。
例会の3時間が、あっという間に過ぎてしまった。



そんなことをしながら、もちろん仕事も入る。
ブログ友達のところに、遊びに行ったことも。
花子さんを連れて、家族会にも参加。
お袋の診察も入った。 僕の病院も。
お袋を連れ、タロウのお嫁さん星子さんの実家にも行く。

そうそう、大学看護学部の学生が、
卒論で「男性介護」をまとめるというので、
インタビューもあったっけ。


充実の1か月でした。
更新が遅れ、まとめての報告でごめんなさい。


では、晩御飯。

花子さんは、鰈の野菜あんかけ定食。

鰈の野菜あんかけ 

僕は、ハンバーグを作った。
お酒は神奈川熊沢酒造の、湘南

ハンバーグ 


       
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花子さんは、今車椅子に乗っている。
飲み物も、お茶をそのままでなく、トロミ粉を入れて、
ポタージュ状にしている。

 
先週から、体の傾きがひどくなった。
首は直角に曲がり、背中は丸まって、
前傾姿勢。
しかも、右側に傾いている。

歩き方も、歩幅が狭くなり、小刻みだ。
先週の始めには、前から転倒をして
おでこに大きなタンコブと、青あざができた。
指先、足先は内出血をしていた。
 
病院なので、すぐにレントゲンとCTを撮ったが
怪我は異常がない。
でも、歩行が難しくなり、
車椅子に乗って、安全ベルトをつけている。
 
顔が上を向かないので、水を飲めない。
吸い飲みを使って、口に入れたが、
だらだらとこぼれてしまう。

水にトロミをつけて、スプーンにのせて
口の中に入れると、
ようやく、
 
ゴクン
 
と飲み込む。

僕が晩ご飯を食べさせると、
いつもは15分ぐらいで食べ終わるのが、
30~40分かかってしまう。

その代わり、完食で、
コップ2杯、400ccの水分を取らせている。



水曜日にDr.の診察があった。
看護師さんに聞いたら、
「認知症の進行による体幹傾斜」
という診断だったそうだ。

以前、Dr.から、
 
認知症は進行により、体が傾いて歩けなくなり、
いずれ、寝たきりになる。
 
と話しがあった。
そのことは、これまで本を読んだり、
先輩の状況を見ても、十分に知っている。
 

だが、花子さんはまだ早い。
豊かな感情と、穏やかな表情から、
まだまだ、大丈夫。
 
僕は、季節が梅雨から夏に変わり、
急激な暑さと、水分不足からと思っている。


去年のブログを見た。
なんと、去年7月15日の日記に、
全く同じ症状を書いていた。
 
在宅で過ごしていた頃も、
体が傾いた写真を見ると、
バックは、ひまわりや、七夕だ。
 
花子さんは、水分不足から、
体幹傾斜が起こる。


昨年の7月15日の日記は、
4日間起こったことを、まとめて書いている。

それを、日にちごとに、症状の変化を書き出し、
看護師さんに渡した。
 
私は日記をつけているんです。
昨年の日記を見たら、
同じ日に、同じような 症状が出ています。
いつも夏の初めに、体調の変化が起きてます。
 
水分の不足があるかもしれません。
検討して頂けませんか。
 
そうですね。
前もありました。
水分補給と、早く車椅子から降りて
歩けるになれるように考えます。


病院へはブログのことを話していない。
 
毎日日記をつけてるなんて、
スリブリさんは、やっぱりまめだな。
 
と、思ってるだろうな~

でも、全く同じ時期、同じ日に、
同じ、症状になったのは、
看護の参考になると思う。
 

今、僕は毎日病院へ行っている。
行った時は、
目標 500cc。
たっぷりお茶を飲ませる。
 
僕がいるときは、車椅子から降りて、
手をつなぎながら、
病棟内を10分歩行練習をしている。

 

でも、昨年同じ症状の時は、
お茶にトロミをつけずに飲めた。
昼間、看護師さんが多い時は、
車椅子から 降りていたが、
今は一人での歩行は無理。

やっぱり進行はしている。


では、久しぶりの晩御飯。

花子さんは、豚の冷シャブ定食

豚の冷シャブ定食 

僕は、鯖味噌と、親子煮。
親子丼の上だけ。
お酒は石川県菊姫の「純米 先一杯」 

鯖味噌とおやこ煮

 

       
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この前の日曜。
親友たちと昼食会を開いた。

高校時代の親友と、その奥様。
花子さんも外出届を出して、出席。
今回は、僕らを含め、9名の参加。

いつもだと、友人の奥さんの中で、誰か一人が、

花子ちゃんとランチしようよ

と誘ってくれるが、
今回は僕から皆さんに案内。

残念ながら一組の夫婦は、先約があり欠席。
あとは、全員集合。

一声かけると、みんな参加してくれる。
本当にありがたい親友だ。



今回僕から誘ったのは・・・

花子さんの進行から、あと何回会えるかわからない、
まだ、みんながわかるうちに会いたいから。

でも、今回は花子さん、あまりはっきりしなかった。
 


待ち合わせ場所のすぐ近くに車を停めて、
歩いて行ったが、ここんとこ体幹傾斜が強く出ている。

腰を曲げ、前かがみになって、
下を向きながら小刻みに歩く。
隣で体を支えないと、倒れそうになり、歩けない。

待ち合わせ場所に行ったら、もう2組が来ていた。
花子さんを見てもらい、僕は車に戻り、
車椅子を取りに行った。

お袋用にレンタルしている車椅子が、
いつもトランクに入っている。
最近、花子さんも使うことが多い。



昼食会は、ファッションビル(この言葉は今でも使うのかな?)
の9階にある居酒屋。
夜はお酒を飲む店だが、昼間はコジャレタ(これも死語??)
ランチを出す、定食屋。
個室で、ゆっくりくつろげる店だ。
 

まずは再会を祝い、ビールで乾杯。
僕は車なんで、水。
花子さんにも、少しだけビールを飲ませた。

食事が運ばれてくるまでの間、
花子さんは、どうも機嫌が悪い。

みんなに、いつものにこやかな顔を見せたかったのだが。

3日前に少し熱が出て、抗生物質を飲んでいる。
そのせいかな。

食事が運ばれてきた。
花子さんは、いつもの刺身定食。

一口食べさせたら笑顔が出て、
それからは、快調。

親友との雑談は、おもしろい。

1時の集合で、
3時まで食事を楽しんだ。

僕たちはそこでみなと別れ、病院に帰る。
皆はそれからカラオケ屋に行って、
6時まで飲んでいたそうだ。


久しぶりに会った花子さんの進行に、
驚いたと思う。
一人ではなにもできず、言葉も出なくなっている。
でも、旺盛な食欲と、笑顔で安心してくれたかな。



夜、僕はいつものように、酒を飲みながら晩飯。


久しぶりに、涙がボロボロ出て、
泣いてしまった。

みんな集まって、くれたこと。
花子さんに対する、暖かいまなざし。
気遣い。

感謝の気持ちで涙が出てきた。

泣きながら昔を思い出す。
親友とは、高校から。
奥さんたちとは、23歳から。

子供の成長に合わせ、みんなで旅行、キャンプを楽しんだ。
人生の節目には、必ず、みんながいた。
子供、親の冠婚葬祭にも、すべて立ち会っている。


あんなに、元気で、明るくて、かわいかった花子さん。
でも、一人だけ、
別の世界で暮らしている。

もっともっと楽しめることがあったのではないかと思うと、
悔しくてしかたない。



食事のあとの記念写真。
車椅子に乗っているのが花子さん。
その後ろが僕です。

昼食会 

       
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