9月14日 午前3時40分
携帯電話の音に飛び起きた。

お父様が、心肺停止になりました。
今から病院に来れますか。


すぐ伺います。

1階に寝ているお袋をおこす。

お父さんが危険な状態らしい。
これから病院へ行くけど、どうする?


私も行く。

着替えさせて、車に乗せた。
病院までは、車で10分。
着いたら総務課の人が待ち構えていた。
すぐに、病棟へ。

ナースステーションに向かう。
心臓のモニターは、
ツーー
という音で、上下に動かず、直線だった。

病室に行く。
親父の顔色は、まだ赤みがある。
顔を触っても、手を握っても温かい。

お袋と僕で、大声で呼びかけ、
体をゆすっても、
目は開かなかった。




8時間前、お袋と二人で、病院へ行った。
僕が、花子さんの食事介助をしている間、1時間、
お袋は、ずっと親父に話しかけていた。

親父は目を明けなかったが、
僕たちが来ているのは、間違いなくわかっていた。
うなずいたり、口をもぐもぐしていた。

亡くなるときに立ち会えなかったが、
その前に会えたことで、お袋は満足していた。



大正6年生まれ、96歳。
天寿を全うし、悔いのない人生を楽しんだ、
大往生だ。


皆様にはご心配を頂き、
本当にありがとうございました。