12月1日は、主治医のDr.が、
入院している病院へ来て、診察をしてくれる日。
 
診断を伺いに、3時半に予約をして、行って来た。
 
 
 
まず、入院病棟へ行く。
インターホンを押して、
病棟の鍵を開けてもらった。
 
ドアを開けて、中に入ると、
花子さんが、こちらに向かって歩いていた。
 
まずい。
会ってしまう。

 
一瞬、そう考えた。
 
 
 
Dr.からは、面会を止められている。
今の段階は、病院に慣れることから。
慣れて、落ち着きが出てから、面会。
 
今、面会をすると、帰宅要求が出て、
混乱してしまう。
との、診断だ。
 
 
僕も、そう思う。
会えないのは、寂しい。
会って、励ましてあげたい。
花子さんの、不安な気持ちを、
慰めてあげたい。
 
でも、これまでの入院の際、
僕が帰る時の興奮は、異常なほどだ。
それが尾を引き、
平穏な病院生活が、送れなくなっていた。
 
 
辛いことだが、
会うのは、
 
 
 
もう少し、間が空いてからのほうが、
良いと思う。
 
 
 

 
こっちに近づいてくる花子さんと、
目が合った。
 
まあ、いいか。
せっかくの、機会だし。

 
そう思い、微笑みかけて、花子さんの前に立った。
 
だれ?
 
思いもかけない言葉。
一瞬、ドキッとする。
でもすぐに、笑顔で、
 
あれ~
何してんの?

 
ショウナン先生と話をしに、来たんだよ。
 
どう?
大丈夫?
 
だいじょうぶだよ。
どっからきたの?

 
あっちからだよ。
じゃあ、先生に会ってくるな。
 
じゃあね。

 
ユーターンして、あっさりと、
戻っていった。
僕は、ナースステーションに、入る。
 
 
一瞬でも会えた事を、喜んだ。
笑顔だったのが、安心。
  
 
 
歩き始めた花子さんは、すぐ戻ってきて、
僕を見つけた。
 
あれっ!
びっくりした!
なんで、こんなところにいるの。

 
ショウナン先生に、話を聞きに来たんだよ。
 
びっくりした~。
 
ニコニコしている。
 
Dr.が入ってきた。
看護師さんが、声をかけてくれた。
 
花子さん、ジュース持って来るね。
りんごと、みかんと、どっちがいい?
 

わかんないな~
 
じゃあ、向こうで、一緒に選ぼう。
 
 
 

看護師さんが、連れて行ってくれた。
僕は、Dr.と一緒に、診察室へ入る。
説明を、受けた。
 
今、開放時間を、長くしていますが、
少しずつ、慣れてきているようです。
 
でも、生活機能が、著しく低下しています。
排泄に、問題があります。
部屋の中に、便をしたり、
入浴を、拒否しています。
 
本人にとって、どういう状況が
一番安心できるかを、考えながら、
開放時間を、考えて行きます。

 
まだ、隔離病室からは、出られませんか。
4人部屋に移るのは、無理ですか。
 

今のところは、夜は個室で寝ていた方が
本人は、安心していると思います。
 
日中は、病室から出て、自由にしていますから、
精神的なストレスは、
それほど、掛かっていないと思います。
 
病室に入っている状況を、モニターで見ますと、
落ち着きがありません。
隔離病室から、出させてあげたいと思うんですが

 
ご主人のおっしゃることは、わかります。
夜間は、スタッフが少なくなります。
 
スタッフがいる昼間は、開放して、
夜間は、個室の方が本人にとって、
良いですよ。
 
状況を見ながら、判断していきますので、
こちらに、お任せ下さい。

 
わかりました。
よろしくお願いいたします。

 
今、毎日来ていますが
モニターで見て、
看護師さんから、一日の状況を聞くだけでも
安心できます。

 
ご主人も、毎日来なくても
いいんじゃないですか。
入院させている意味がないですよ。
ご主人も、心理的に落ち着かないと。

 
わかっているんですが、
なかなか・・・

 
  
 
 
 
花子さんが、僕にあったときの第一声が、
 
だれ?
 
と言うのには、驚いた。
「明日の記憶」でも、そんなシーンが、
あったっけ。
 
久しぶりの、対面を、
感激すると、思っていたんだが。
 
Dr. からは、
 
ご主人には、残酷ですが、
間が空くと、そのようなこともあります。

 
と、言われた。
 
でも、想像をしていたが、
実際に、起こり始めるとは。
  
 
 
 

入院させたことは、後悔していない。
その時に、
精一杯考えて、決めたことだ。
 
でも、この選択が良かったのかを、
いつも、自問している。
 
 
 

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コメント
ショックな言葉ですよね…。
でも病気の症状の一つだから。
入院は間違ってなんかいないですよ。
穏やかな二人の日々のためです。
スリブリさんも自分の時間を楽しんで下さいね。
2010/12/05(Sun) 19:40 | URL | ナオ | 【編集
どうか、ご自身の治療をなさってください。
花子さんの笑顔を増やしてください。
そのためにはスリブリさんご自身が笑顔にならなくては!
2010/12/05(Sun) 20:10 | URL | さささ | 【編集
スリブリさんは間違っていない。
まずは花子さんのために、次にご両親のために、最後にスリブリさんのために、入院が一番良い方法だったと私は思います。
2010/12/05(Sun) 20:54 | URL | まひろ | 【編集
こんばんは
ショックだったでしょうね。
でも、いつか来ることです。

言葉を発さないと、話すことを忘れてしまう。
食事をしないと、食べ方を忘れてしまう。
会わないでいると、誰かを忘れてしまうんですよ。

今、入院されたことを自問されてるのは、
スリブリさんが、花子さんに依存してるとも言えると思います。

もし、帰る!どうして私をこんなところにいれたの?
と、暴れたりしたら、もっとお辛いのではないでしょうか。

大丈夫という言葉が聞けたのは、慣れてきてることです。
その環境に少なからず満足があると思われます。
安心していいのではないでしょうか。

いつか、スリブリさんのことを忘れるかもしれません。
そのことを、今からしっかり覚悟しておいて
スリブリさんご自身の人生を充実させることを
考えておいて下さい。
今まで、頑張ってこられた分、お辛いでしょうが
それが、この病気です。
スリブリさんの、違う幸せを祈っております。

失礼がありましたら、お許しください。
2010/12/05(Sun) 22:54 | URL | なつこ | 【編集
スリブリさんが花子さんを想う気持ちと現実は少しズレがあるのかもしれないですね。
スリブリさんが花子さんを想うあまり、スリブリさんが花子さんに依存しているのかもしれないですね。
主治医がおっしゃられるように、毎日足しげく通っているスリブリさんを見て、病院のスタッフの方たちも同じ心配をされているかもしれないですね。
ご自分の人生も大切に考える時期かもしれません。
私の父も母から離れる時間を作り、趣味の時間を大切にしています。

2010/12/05(Sun) 23:13 | URL | ゆき | 【編集
ショックですよね。
私も、祖母に「あんた誰?」と言われた時は、ショックで声も出ませんでした。

「ゆづな・・・だよ」と自己紹介をするので精一杯でした。

それが愛する人だったら、どれだけショックなのか計り知れません。

ですが、皆さんおっしゃっているように、いつかその時は来ます。

花子さんと出会う前のスリブリさんは、一人で一人だったはずです。
二人で一人の今ではなく。

いつか来るその時に、会う度に花子さんがスリブリさんを好きになるように、いつも笑顔でいられる準備をしてください!!

2010/12/06(Mon) 11:48 | URL | ゆづな | 【編集
義母が認知症のものです。
肉親、近親者のことがわからなくなってしまいました。
姉(母にとっては実の娘)は、心底ショックのようです。
私は割りと平気。
この度合いの違いというか、
姉の底知れぬ寂しさは、多分他人では分からないのだと思います。

もちろん病気だから仕方ないのだけど、
そんなふうにわりきれない寂しさがあるようで・・・。

スリブリさんもさぞお力を落とされたと思います。

うまくいえませんが、
花子さん、病気のために、スリブリさんのことを認識できなくて、
「だれ?」と言ってしまっても、
大切な大切なだんなさんであるスリブリさんと花子さんが一緒にすごしてきた時間は消えることはない。
忘れることなんてないと思います。
意識のどこかに必ず残っているはず!
花子さんとのこれからの時間、またひとつひとつ積み重ねていってください!
日記、楽しみに拝見しておりますので。
2010/12/06(Mon) 22:48 | URL | 雪 | 【編集
遅れてのコメントです。
いつも読ませていただいています。デイサービスで働いていますが、ある利用者さんの言葉を伝えさせてくださいね。

とても、明るく楽しい方で、いつも笑いの中心にいる方がふと漏らした一言です。
「目の前で知らない男がご飯を一緒に食べてるんだよね。家の中だから、息子かなあって思うんだ。」 
淡々と話されましたが、それが却って胸に響きました。
家族の記憶も若い頃の顔が残っていて、現在の顔を思い出すのに時間がかかったりするのではないでしょううか?
上手くいえませんが、パッと出会うと見覚えのない人?
スルブリさんを忘れたのではなくて、今のスリブリさんの顔がわからなかったのではないでしょうか。大好きなスリブリさんは若い頃のまま?かもしれませんね。
2010/12/16(Thu) 16:33 | URL | 上洛平安 | 【編集
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